Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)を略してSDGs(エスディージーズ)といいます。
SDGsとは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称であり、2015年9月に国連で開かれたサミットの中で世界のリーダーによって決められた、国際社会の共通目標で2030年の達成を目指しています。
以前、このブログでも落合陽一さんの本「2030年の世界地図帳 あたらしい経済とSDGs、未来への展望」をまとめました。
達成目標である2030年の日本の状況をふまえた上で、世界はどのような経済状況であるのかを予測して日本がとるべき戦略を考察していました。
その内容は【SDGs】経済において日本がとるべき戦略とは【私たちができること】でまとめております。
前回のブログではビジネスにおいて全体的な潮流を考えましたが、SDGsはとても深いテーマです。
SDGsは「17の目標」と「169のターゲット(具体目標)」で構成されています。
17の目標はこちら
沢山あるのでざっくりと「環境問題」とか「貧困問題」ととらえがちですが、ひとつひとつが重く、とても大切なことです。
それぞれの目標に対して深掘りをして、自分の体験と自分なりの考え方をまとめたいと思います。
「貧困」の原因は格差
17の目標の1つめは「貧困をなくそう」です。
世界では7億3,400万人が極度の貧困で、1日1.9ドル未満で苦しんでいます。5人に1人の子どもが極度の貧困状態です。
出典:国連「目標1:あらゆる形態の貧困を終わらせる」
南アジアとサハラ以南アフリカには、極度の貧困の中で暮らす人々の圧倒的多数が集中しています。脆弱で紛争の影響を受ける小さな国々では、貧困率がしばしば高くなるそうです。
南アジアとはアフガニスタン、バングラデシュ、ブータン、インド、モルディブ、ネパール、パキスタン、スリランカです。インド洋やベンガル湾、アラビア海に囲まれた半島であり、2015年時点で、南アジアには世界人口の5分の1である17億人以上が暮らしていると言われています。
世界で2番目に貧困な子どもたちが多い地域だと言われていますが、就業率の低下が貧困率に大きく関わってきます。
インドは近年の著しい経済成長があり、2030年には日本を抜いて世界第3位の経済大国になるといわれていますが、就業率は男女や都市部、農村部での格差が広がっています。
インド以外の南アジアは輸出が低迷しており、財政再建は鈍化、赤字が膨らんでいる状況で就労の割合は低下して、国内の貧困率を高めてしまっています。
南アフリカについては2006〜2015年の貧困傾向報告書によると、南アフリカの人口の55.5%にあたる3,040万人が貧困状態にあります。
ケープタウンやヨハネスブルグの大都市の給与水準は、日本と同じくらいの給与水準・物価なのに対して、地方は月数千円の収入で暮らしている人たちがいます。
貧困は「格差」が問題です。
紛争が原因で貧困した生活を送っている人たちもいますが、貧困した生活のせいで経済活動がうまくかなくなる。政治に不満が高まることで紛争に発展するとい負の連鎖があります。
日本の相対的貧困問題
貧困は発展途上国、後進国だけの問題ではありません。先進国でも3000万人もの子どもたちが今も貧困の中、暮らしています。
出典:SDGsジャーナル
日本でも子どもの貧困問題があります。
こんなにモノがあふれかえる日本でも苦しんでいる人がいるのです。
貧困は2種類あり「絶対的貧困」と「相対的貧困」です。
「絶対的貧困」は「1日1.90米ドル(約200円)未満で生活する人々」と定義されます。「相対的貧困」はその国の文化・生活水準と比較して困窮した状態で「世帯の所得がその国の等価可処分所得の中央値の半分に満たない人々」と定義されます。
日本も含めた先進国の貧困は「相対的貧困」にあたります。
日本の相対的貧困状態の17歳以下は14%、7人に1人の子どもが社会的に困難を感じています。特に深刻なのはひとり親世帯で貧困率は2015年で50.8%です。
出典:厚生労働省HP
世界で深刻な貧困がありますが、日本の貧困は日本で解決しなければならない問題です。
子どもの頃に貧乏だった私
ここまでSDGs「1.貧困をなくそう」について書いてきましたが、自分の話をしたいと思います。
私は子どものころ貧乏でした。
貧乏と言い切れる理由は小学生のときに「生活保護」を受けていたからです。
私の家は両親がいましたが、父親がアルコール依存症で働いていませんでした。
母は保育園や大学の食堂、内職など複数のパートをしながら家事も育児もしていましたが、父は1日中家にいてお酒を飲むだけで何もせず、時には母に暴言を吐いたり、モノを投げつけたりしていました。
そんな家庭で育った私は小学生のころは担任から「情緒不安定」と通信簿の連絡欄に書かれていて、忘れ物も多く、宿題もしない、勉強のできない子どもでしたよ。(中学生になってから学力を取り戻しましたが。)
機能不全家族で育った子どもの典型的な例ですが、子どもはどうすることも出来ません。機能不全家族で育った子どもが親になると、機能不全家族になる可能性は高まるそうです。
私もそんな家庭に育ったせいか、彼氏が出来ても父の存在のせいで結婚は考えられず、家庭の憧れもなく、今も独身なことは必然なのかもしれません。
貧困の問題は経済的な問題だけではなく、子どもの心を傷つけ生きづらい人生を送らせることだと思います。
私の場合は実家が八王子でヤンキーが沢山いたのですが(笑)私は子どもながら「今でも貧乏なのにヤンキーになったらもっと貧乏になる」と思っていて、家が貧乏なことを隠し「普通の家の子」として生きていました。
一度だけ同級生の男子から「アル中の娘」といわれ酷く傷つきましたが、一緒にいた友だちは「あいつ何を言ってるんだ?」という雰囲気になって、いじめられることもなく普通に暮らしていました。
私たちに何ができるのか
先ほども書きましたが「日本の貧困は日本で解決しなければならない問題」です。
やはり一番助けてあげないとならないことは「子どもの貧困」だと私は思います。
子どもは親や家庭を選ぶことも、働くこともできません。
私が小学生のころに傷ついた同級生の男子から言われた「アル中の娘」という言葉は、おそらくその親が子どもに「川元さんのお父さんはアル中」ということを言ったのだと思います。
私たちができること①
大人が貧困の子どもを差別することを止めること。そして虐待されている子どもを見つけたら助けることです。
もうひとつは「女性の自立」だと思います。
両親がいてもシングルマザーでも貧困の家庭の場合、私の父のようなクズがいます。
母は頑張って仕事も家事も育児もしていましたが、機能不全家族にありがちな「共依存」状態で「私がいないと、このひとは生きていけない」と父を思っていました。
また、私が住んでいた八王子では若い女性が連れ子で再婚すると、男性が虐待をして殺してしまうという事件がありました。
これは動物的にあることでオスがメスの子どもを排除する性質があるからです。
社会学者の宮台真司さんが言うように「ほとんどの男はクズ」であるならば、女性は男性に依存せずに生きることが大切です。
第一に、女が過去の性体験を喋ったときに耳を塞(ふさ)ぐ男は「同感能力を欠く」ので除外せよ。10人のうち7人の男を切り捨てられる。
第二に、「君にはその髪型は似合わない」「君に似合いの服はこれだ」と言ってくる男は「女を似合いのアクセサリーとして見る男」だから除外せよ。
第三に、「そろそろ母親に会わせたいと言う男」や「母親役をさせたがる男」は「母親の価値観を無自覚に内面化したマザコン」だから切り捨てよ。
この3基準で残るのは10人のうち1人です。ちなみにこうした知恵は少し前まで女性の間で伝承され、シェアされてきたものです。
引用:宮台真司・二村ヒトシ「どうすれば愛しあえるの 幸せな性愛のヒント 」
本当に「ほとんどの男はクズ」かどうかはわかりませんが(笑)、女性は「ほとんどの男はクズ」という前提でパートナーを探し、子どもを守らないとなりません。
女性に限定して書いていますが、子どもの貧困と母親はどうしても関連してしまう問題です。
私たちができること②
女性は男性に依存せず自立できるメンタルと経済力をもつことが大事。男性は自分がクズかも?と思ったら勉強して精神的に大人になることが大事。
その能力がなければ今の時代では、親になる資格がないと私は思います。
日本の相対的貧困も救わないとなりませんが、経済的な問題だけではないので時間がかかります。
世界の「絶対的貧困」は待ったなしなので行動が必要です。
ちなみに私は10年間、国連UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)で毎月小額ですが寄付をしています。
寄付による税控除があるので、負担は少なくなります!検討してみてはいかがでしょうか?